マリア・ジビーラ・メーリアン
マリア・ジビーラ・メーリアンさんをご存じですか。
Anna Maria Sibylla Merian、1647年4月2日 - 1717年1月13日ドイツ生まれ、植物や昆虫などを詳細に描いたイラストで知られる画家、昆虫学者です。蝶の変態を研究していました。
[関連リンク] マリア・ジビーラ・メーリアン - Wikipedia
昨年受講したInstagramの夏の講座「サマーアートスクール」でマリアさんが紹介されていました。
サマーアートスクールについて - ミシン刺繍 ほっこりにっこり
絵の美しさもさることながら女性でありながら自由で自立した生き方に驚きました。不仲の夫を残し娘とともにオランダから南アメリカのスリナムに渡り、熱帯の動植物を観察して詳細な記録を残しました。離婚後も高齢でありながら何か月もかかる船旅の後、スリナムで再び精力的に昆虫や植物の新しい発見をしています。
イモムシが美しい蝶や蛾に変化することへの探求心がこの方のバイタリティーあふれる生き方を支えていたのでしょうか。夢中になれることがある人は幸せです。
芸術作品のコピー
Instagramの講座では優れた芸術家の作品をコピーする方法として二つのアプローチを紹介していました。完全なコピーと分析コピーです。さらに分析コピーはオリジナルを見ながら描写する方法と記憶をもとに描写する方法があります。後者になるほどコピーする人の見方が何らかの形でより多く追加されています。今回はオリジナルに近いものを目指しました。
彼女は昆虫学者なので美しい花と一緒に芋虫や毛虫、蝶や蛾が描かれている作品が多いです。最初はちょっと苦手だと思いました。何度も見ているうちに毛虫もこんなに細かく刺繍できたらおもしろいだろうなと思う反面、やはり毛虫を刺繍する勇気はないなぁと思ったり。不思議な気分。なんでしょう、この感じ。
結局、今回は虫は大人しめのチューリップを選びました。
[関連リンク] File:Maria merian tulpen.jpg - Wikipedia
下絵を作成する難しさ
マリアさんの絵は精密に描かれています。葉が内側や外側に丸まっている複雑な形状なので図案を作成するのが難しかったです。布に写す際には輪郭線がどこでどうなっているのかわからなくなりました。
糸選びの難しさ
糸選びは配色をどうしようかより手持ちの糸でどうやってごまかすかを悩まないといけないのが悲しいところです。絵の具のように簡単に混ぜたり薄めたりできないのがもどかしいです。糸の制約により配色にかなり悩みました。
刺繍の難しさ
とりあえず練習用の布で縫ってみてから本番の刺繍をする予定でした。葉の構造があやふやのまま適当に輪郭を布に写して絵を見ながら刺繍しました。細かい刺繍なので練習で疲れてしまい本番で同じ刺繍をする気力がなくなりました。根性なしです。
花を立体的に刺繍で表現するのが難しく悪戦苦闘です。技術不足で葉や花びらの丸まっているところがうまく表現できません。刺繍のサイズを小さくしたのも難しくなった要因です。
複雑な形状を刺繍する場合はきちんと分析しておくことが大切だとわかりました。次からは下準備をしっかりしたいと思います。刺繍糸で色分けした図案を作りステッチの流れを頭の中に叩き込んでから刺繍したいと思います。
練習作品
力尽きてしまった練習作品です。
遠目でみると何となく良い感じ。ミシンでのフリーモーション刺繍です。
近くで見るとまだまだです。
他にも刺繍してみたいマリアさんの作品がたくさんあります。パブリックドメインなのもありがたいです。今回は学ぶところが多くありました。次に生かしたいと思います。マリアさんの絵は難しいですが刺繍の実力がつくような気がします。
私は絵に関しては超初心者ですがいつかは自分で描いたボタニカルアートの刺繍をしてみたいと思います。